発展!!侵略!!一向一揆!?「ドラフト戦国大名」の魅力
本記事は ボドゲ紹介02 Advent Calendar 2017 - Adventar 24日目の記事です。
飛び入りで申し訳ありません。
はじめに
私は歴史が好きだ。戦争も好きだ。ボードゲームも好きだ。そこで神のようなゲームが私の前に現れた。「ドラフト戦国大名」だと!?!?
ネーミングの時点で私は予約を決意し、今では新版となりすっかりヘビーユーザーとなってしまった(ルールは見ていなかった)。そんなドラフト戦国大名の魅力をあえて一言で表すなら、戦国武将ではなく当時の戦国大名の様々な葛藤を味わえるというところにあると考えます。今回はこのことについて掘り下げ、皆様にドラ戦の魅力を伝えられれば幸いです。
概要、ルール
目的
自領地の発展、拡大 → 国力向上 ⇒ 戦国の覇者となる!!
はいシンプル、みんな覇道を突き進むんじゃ
ゲームの流れ
- プレイヤーの出番順を決定
- イベントカードを2枚発動(第2ラウンド目から)
- カードをドラフト、5枚の手札を作る
- 使いたいカードを伏せ、1で決めた順番にコストを支払い発動していく(捨て札にして1金を得ることも可能)※軍資金がないとコストを支払って効果を発動することができない → これを4ターン繰り返す
- 3つ目以降の武将、発展施設ごとに追加コスト。払えなければペナルティ。自領地の国力の合計と同じ数の軍資金と勝利点を得る。※国力は地名の横にある数字
◎この流れを4ラウンド、累計16ターン行なった後、色んな要素を加算させて最も勝利点が多かったプレイヤーの勝利。
というか覇者となります(確信)
様々な葛藤ポイント
1.イベントカードで勢力が一変
ルール紹介にもありましたように手番が始まる前、ラウンドの最初にイベントカードが発動します。内容は当時起こった出来事にちなんだ効果です。画像にあげました三枚は特にエグいです。武将は離反するわ、領地が一向宗にぶんどられるわ、飯がなくて兵が死んでいくわでもうてんてこまい。
これのおかげで、トップランナーも序盤は気が抜けません。
2.カードドラフトで自領地経営の方針を決定
イベントカードの後ラウンドの最初にカードをドラフトしていきます。ここはめちゃくちゃ悩ましいです。良いカードが複数きた時にどのカードを次の相手に渡し、どのカードを自分の中で活かすのか、これこそ葛藤。上記の画像にある通り、カードには戦略・発展・武将の3種類(詳細は後述)があります。カード左上の数字がコストで消費する軍資金です。それゆえ強いカードはコストが高くカツカツになってしまいます。1ラウンド目は持ち金が3しかないので、捨て札にして金にするためのカードも選ばなければなりません。欲張ると後のイベントで痛い目を見ます…
3.敵勢力との接触
合戦、同盟、暗殺、調略、領地接触といった様々な要素で互いの緊張感が高まり、衝突します。そこで合戦、暗殺、調略の判定がなんとダイスで決まってしまうんです。運任せか!と思ったそこのあなた。違うんです。極論運任せであることは変わりありませんが、確率を上げることはできます。合戦なら進軍させる兵力を増やす。調略なら離反しやすそうな武将や兵力の少ない領地を狙うことが考えられます。ただしギャンブラーな方は全然狙っていってもいいんですよ?(私の友人の1人は猛烈なギャンブラー気質でたいてい成功していません)
そんなわけでダイスを振る時のドキドキ・ハラハラといったらこの上ありません。みなさんにもぜひ体感してもらいたいものです。
4.拡大再生産
そうなんです。ボードゲーマーの皆さんなら大好きな拡大再生産の要素、というかドカンとまるまる拡大再生産ゲーですねこれは。先述したようにカードには戦略・発展・武将の3種類があるのですが、発展と武将は自国に残り、永続効果をもたらすのです。攻撃/守備力が上がったり、他にも色んな効果が付与されます。
これらは領土の拡大・保持に大きく貢献することになり、これからの動きにプラスの要素をもたらすことになるのです。
デメリット
あえてデメリットも書いてみます。
1.運任せ
先述の通り重要な場面ではたいていダイスで命運が下されます。ということは運の上下が極端に偏った場合、とてもつまらなくなるということです。私はこのゲームを何十回とプレイしてるので様々な局面に出会っています。そこで目にしました。プレイングは悪くないのに全く良い目が出ずに全然思い通りにいかないという場面。案の定その友人はドラ戦のやる気をその後取り戻すことはありませんでした。2回目のプレイもしていません。
これは事故みたいなものでデザイナーさんもプレイヤーもゲーム自体も悪くない。しかしお互い損をしているという状況です。このゲームの大ファンである私からしたらすごく残念な気持ちでいっぱいでした。
2.初プレイ時の困惑
ドラ戦はいわゆる重ゲーです。箱には所要時間は90分と書いてありますが、まあ2時間と余裕を持ってプレイした方が断然いいです。
ですので重ゲーにはよくあることだと思います。最初に何をすればいいのかわからないんですね。このゲームはアクションがカードにほぼ全てを依存しています。ゆえにカード効果がしっかりと理解できていなければ何も考えることができません。特にカードドラフトとプレイングの2つの点で。
そこでこの改善策としてはそれぞれのサマリーの製作を思いつきました。
カードドラフトならカード一覧と簡潔な使い方事例のサマリー。プレイングなら第1ラウンドのドラフト方法とプレイングの指針を与えるためのサマリー。などなど考えてみたものの作ってはおりません(汗)
欲しいという要望があれば作ってみたいものです…
おわりに
「ドラフト戦国大名」とは大名たちの下した決断・行動、体験したであろう偶発的あるいは作為的な事件、葛藤を落とし込んだボードゲームだと私は感じました。
あとがき
色んなことを書き連ねてきましたがやはりやってみなければなにごともわかりませんね。実のところ私の管見だとドラ戦は通販などの市販はされておらず、ゲームマーケット(下記参照)でのみ頒布されています。
(訂正)2018年2月上旬からイエローサブマリンの一部店舗で委託販売が始まっています。私自身かなり嬉しい出来事です。
ゲームマーケットは、“電源を使用しない”アナログゲームのイベントです。
出展者が製作した、さまざまなジャンルのボードゲームやカードゲーム、テーブルトークRPG、シミュレーションゲームなどが販売されており、また、ゲームに関わる解説書やコマ、サイコロといったグッズも豊富に扱われていますゲームマーケットとは | 『ゲームマーケット』公式サイト | 国内最大規模のアナログゲーム・ テーブルゲーム・ボードゲーム イベント より引用
ですから私はドラ戦を求める人が世間一般に増え、ゲームマーケットに行けない方たちにも行き届くようになれば嬉しいです。
長々とこのような駄文にお付き合いいただきありがとうございました。 最後まで読んでいただいたのなら感謝感激雨あられです。
そして何かしらのコメント、質問、批評なんでも受け付けてますのでどうぞよろしくお願いします<(_ _)>